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これが本当のIoT家電 献立選びをサポートするシャープの「ヘルシオ」

2016-7-12 16:57

今年はIoT元年とも言われており、生活家電分野でもIoT家電が続々と登場している。しかし、そのほとんどがスマートフォンとの連携ありきで企画をスタートさせたことで、「それ本当に必要なの?」と疑問を持つような機能も少なくない。今回発表されたシャープのウォーターオーブン「ヘルシオ AX-XW300」は一味違う。ユーザーの悩み・困り事を解決し、便利かつ生活をより豊かにすることを目的に開発したその結果IoT技術が必要だった、というものになっている。技術ありきではなく、生活ありき。新ヘルシオは、「IoT家電とはこういうものだ」と我々に示しているようだ。

IMGP0259ヘルシオ AX-XW300。実売想定価格は18万円前後(税別)。9月8日発売

 

東京エレクトロンデバイスの調査によると、料理に関する主婦の悩みでもっとも多いのが「献立を考えること」で38.8%、次いで「レパートリーが少ないこと」が30.3%だった。家族に“何が食べたい?”と聞いても、返ってくるのはいつも“何でもいい”。家族の意見はまったくあてにならないから、主婦が頼るのはインターネットだ。同調査で、夕食の献立で参考にするのは「インターネットのお料理サイト、アプリ」が55.3%でトップとなったことから見ても、料理でネットを活用するのがもはや当たり前であり、むしろ、インターネットは主婦の献立決めにとって無くてはならないものとなっている。

そこで今回、シャープはヘルシオに人工知能(AIoT)をベースとしたココロプロジェクトを導入した。人気のロボホンにも投入されたクラウドサービスである。ロボホンが会話を成長させていくように、ヘルシオもAIoTによって使えば使うほど学習し、家庭ごとに成長していく。

電子レンジが成長するってどういうこと?

新ヘルシオの利用は、まずは献立相談から始まる。いま冷蔵庫に入っている食材をヘルシオに向かって話してみる。『鶏肉と卵』というと、ヘルシオが『チキン南蛮はどうですか』と応えてくる。1種類だけでなく、その食材を使った献立を複数提示するので、好きなものを選ぶことができる。メニューを選び、液晶画面の指示に従って食材を入れるだけだ。センサーが細かく庫内をチェックして食材の状況に応じて過熱水蒸気量をコントロールする“まかせて調理”機能を搭載しているから、レシピと異なる分量でも大丈夫だし、材料を変更してもいい。

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献立の選び方の問いかけは、もっと漠然としたものでもよい。冷蔵庫に主だった食材がないとき、メニューがさっぱり思い浮かばいない時は、『今晩、何作ろう?』とヘルシオに聞いてみる。すると、『今日は暑くなるみたいだから、スタミナのつくスペアリブはどう?』と応える。ヘルシオがつながっているクラウドサービス「COCORO KITCHEN」は天気予報と連動しているため、その日の天候・気温に応じたメニューを提案してくれるのだ。さらに、カレンダーとも連動しているので、サンマやゴーヤなど季節ごとに旬の食材を使ったメニュー、恵方巻きやおせち料理など季節イベントに合わせたメニューも提案してくれる。

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生活習慣病やダイエットなど、食事制限がある人向けのメニューも教えてくれる。『高血圧向けのメニューを教えて』と聞くと『焼肉サラダと大学いも風あえ物はいかがですか』などと応え、さらに『目標カロリーがあったら言ってね』とヘルシオが聞いてくるので、『300キロカロリー以下』と言えば『鶏団子の中華あんかけ&サラダはどうですか』と条件にあったメニューに絞り込んでくる。シャープでは、健康食宅配業者であるファンドリーと提携し、糖尿病や痛風、腎臓病など、管理栄養士が考えた疾病別ヘルシーメニューを多数搭載している。ヘルシオに話しかけるだけで対応食メニューが提示されるのは、家族の健康を考える主婦にとってとても便利な機能と言える。また、『胃の調子が悪い』と言えば胃に優しいメニュー、『風邪ぎみ』と言えば水分の多いメニューを提示するなど、ちょっとした体調不良にも対応してくれるのが嬉しい。

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AIoTの本領発揮、家族の嗜好までも学習するオーブン

毎日オーブンレンジに話しかけ続けることで、その家庭の状況を学習し、人工知能が考えてメニュー提案をしてくれる、それが新ヘルシオの真骨頂だ。相談履歴、実際の調理履歴、家族構成、味の嗜好などのデータを収集・分析することで、例えば、豚肉を使った料理が多いと豚肉のメニューを優先的に表示したり、逆に『肉料理が続いているから、今日は魚を使った料理はどうですか』とヘルシオが応える。家族が苦手な食材やアレルギー食材を登録すれば、あらかじめそれを避けたメニューを提示してもくれる。また、1-2人前や3-4人前といった分量、焼き上がりの薄さ/濃さをなど、ユーザーが選んだ設定を自動的に学習し、次に同じメニューを選んだ時も自動的に前回の設定で調理を始める機能もある。

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ここまでスマホは必要ない。しかし、スマホがあればさらに便利になる。専用アプリ「COCORO KITCHIN」をインストールすれば、ヘルシオで選んだメニューのレシピが細かく書いてあり、味付けや材料、カロリー・塩分量などを手元で詳しく見ることができる。また、電車やスーパーの店内など外出先でレシピ検索して決定したメニューは自宅のヘルシオに自動的にダウンロードされるので、家に帰ってきたら食材を下処理してヘルシオに入れるだけ。逆に、ヘルシオで検索したメニューを保存すれば同時にスマホにメニューが飛ぶので、それを見ながら食材の買い出しに行くという使い方もある。

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人気ランキング、ユーザー投稿、他社タイアップ企画-成長続けるオーブン

発売当初は1,000メニューを用意するが、今後徐々に増やしていくという。さらに、人気レシピサイトのようにユーザーがオリジナルのアレンジレシピを投稿できる仕組みも考えているという。ユーザーが星をつける形でメニューを評価する仕組みを搭載しているので、メニューの人気ランキングも導入する考えだ。

将来的には広告ビジネスモデルも導入したい考えだ。例えば、調味料メーカーとのタイアップにより調味料を使ったアレンジレシピを投稿したり、お菓子メーカーとタイアップしてバレンタインのアレンジレシピを投稿する、といったものだ。

さらに、COCORO KITCHINアプリはYahoo!のスマホアプリ「myThings」に対応しているため、位置情報との連携などが可能になる。例えば、子どものスマートフォンを登録しておけば、「お子様が今塾を出ました。そろそろ夕飯の準備をしてはどうでしょう」とヘルシオが教えてくれたり、旅行で行った土地の名産品を利用したレシピを提案することでお土産選びが楽しくなる、ということもできるようになるかもしれない。

購入後も成長・発展できるのは成長クラウド連動だからこそだが、ちょっと意外だったのが、クラウド利用料をユーザーから徴収しないこと。ロボホンはクラウド利用料などで月額980円が必要になるが、ヘルシオは無料だ。なお、ヘルシオには無線LANが搭載されており、プッシュボタン方式を導入しているため、家庭のルーターとの接続はとても簡単だ。

気になるロボホンとの連携だが、残念ならが現状ではない。しかし、同じAndroid OSなので不可能ではないし、今後検討していくとのことだ。

 

シャープ>>ヘルシオ公式サイト

 

(編集部/近藤克己)

 

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